alternative
横須賀基地の施設内では、晴と皓がラルフに釘付けになっていた。

手際よくアサルトライフルの分解、メンテナンスを施すラルフ。

銃の整備を時雨に頼まれていたのだ。

「鮮やかですね、ラルフさん」

「年上とはいえ同じ新兵なんだ。『ラルフ』で構わない」

白髪を掻き揚げながら、ラルフは目を細めた。

「すごいなラルフ!お前も教官みたいだ!」

皓は早くも友達感覚らしく、倍近い年齢のラルフを呼び捨てにしている。

「教官と言えば…」

ふと、ラルフが銃のメンテナンスの手を止めた。

「時雨教官の階級、覚えているか?」

「確か、少佐とか」

晴の言葉にラルフが頷く。

「おかしいと思わないか?」

「何が?」

皓がキョトンとした。

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