毒舌先輩とあたしの秘密。


ストン・・・。



「・・・眠すぎる・・・。」
「しばらく寝とけば?俺見とくし」
「・・・本能が大樹に任せちゃ駄目って言ってる」
「あのなー・・・」


だって大樹も一緒に寝ちゃいそうだもん・・・。


「いーから寝とけ。俺は絶対寝ないし。ってか起きたら夜っていうのもなんか困るしな」


・・・ん・・・それもそうか。


「・・・じゃ、遠慮なく」


ぽすっ。


・・・あ。


昔から変わってないな。大樹のにおい・・・。

お日様みたいで、柔らかくて・・・。


「ありがとね・・・大樹」
「いいってことよ。・・・ゆっくり寝な」


照れくさそうな大樹の声を聞いた瞬間、あたしは自然とまぶたが重くなり・・・。


「すぅ・・・」
「・・・眠ったな。」


暗闇に意識を投げ出した。
< 15 / 20 >

この作品をシェア

pagetop