スキャンダルなアイツ-プレイボーイに気に入られたのは毒舌地味子-

・読書好きな曲者男子




――「じゃあ班ごとに机並べて話し合えー」

担任の指示が聞こえて

教室中の人が移動を始める。


「香乃子ちゃん、私達の班はあっちだって!」

紗依ちゃんに誘われて

黒板に書いてある自分の班の場所まで移動する。


おとといの話し合いでは

ハイキングコースを決めたけど、

今回は2日目の農業体験を班で選ぶみたいで

例のごとくまたアイツが張り切るんだろう。


指定された場所に着くと、

おととい決まったメンバーと、

……クラスの派手めの女子?


「もう私も稜佑と同じ班がよかったなー!」


なんて、目の前のコイツに猫撫で声で絡んでる。

「お前の班も楽しそうじゃん!

話し合い出てこいよー」

コイツもコイツでデレデレしちゃって。


あー、寒気がする。


私は隠しきれない不快感を顔に出したまま適当に座る。

目の前には今回は始めから話し合いの場には来てくれてるらしい水野くんがいた。



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