彼は対人恐怖症。



 家に帰って、制服からスウェットに着替える。

 ラクなんだよね、これ。

 ……ふと、思い出した。

 "顔、見たいと思わないの?"

 "思うよ。すっごい見たい"

 電話してみよう。

 ワンコール。ツーコール。スリーコール。

 しばらく待っていたけど、和が電話に出る気配はない。

 「はぁ…」

 もう切ろう。

 そう思ったとき。

 「…も…もしもし…」

 小さな、声が聞こえた。



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