消毒戦隊 サッキンジャー
[3]男の意地とももの花
あかりをつけましょ ぼんぼりに~ お花をあげましょ 桃の花~♪

ひしもち、3色団子、ひなあられにかわいいケーキ。
モモカとカナエは、モモカの家、つまり青蔵家の庭でひなまつりの準備の真っ最中だった。
もう冬が明けたのかと思わせるポカポカ陽気に、ピンクの花をつけた桃の花。これは、モモカが生まれた時に父親が庭に植えた物だ。
緑の芝生が気持ち良さそうなその場所にどどんっと豪華7段飾りがかまえていた。

その頃…
男3人はというと、苦しい戦いを繰り広げていた。

「どぉりぁああっ!」

レッドは気合と共にエタノールソードを振る。
ブルーは掛け声はないが、集中してエタノールシューターを放つ。

「はあっ…はあっ…」

しかし、バイキンはなかなか減る様子が見られない。
流石にだんだんと息が切れ、肩で息をし始め、集中力も無くなり、命中率も悪くなっていく。
レッドとブルーの後ろにバイキンが行くのもしょうがない。

「行ったぞ!グリーン!」
「はいっ、エタノールバリア!」

2人の後ろに逃してしまったバイキンをいつもは怖がってばかりいるグリーンがバリアを張って、その道を塞ぐ。
バイキン達はバリアにくっつき、バリアと共に消えていく。
その度にバリアを張りなおさなければならないので、グリーンも疲れてきている。
ポカポカ陽気はいいことなのだが、それはバイキン達にも同じ、いつもより多い数のバイキン達を3人で倒すのは無理に思えた。

しかし、男達はそれでも守りたいものがあった…。
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