桜、月夜、愛おもい。



桜の花びらが舞う公園。


一本の桜の木のそばに、私は歩み寄る。

柔らかく吹く風が、頬を撫でて髪を揺らす。


緩やかにゆっくりと、桜を見上げた。



舞う花びらを抱き締めて泣いた、あの綺麗な月夜から三年。


数えきれないほど、私はたくさん泣いた。


涙はどれだけ泣いても枯れなくて、それを少し恨めしくも思った。


そんな私にいつでも、

月の輝きの中で
花の香りの上で
流れる風の横で

あなたは頑張れって言ってくれた。

ちゃんと気付いてたよ。



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