桜、月夜、愛おもい。


こんなぶっきらぼうな言い方をされても、凛桜は全く気にしないらしい。

その辺は一緒にいやすいなって感じる。



「うまっ!これおいしー!」

「そんな感動することなの?」

「だってすっごく美味しいんだもん!うわーっ、すごい!」


凛桜は夢中でケーキを頬張る。

その姿がなんだか可愛くて、私は思わず笑ってしまった。



「何?僕何かした?」


凛桜はキョトンとした顔で私を見る。

私は首を傾げてみせた。



「んーん?ただ、何か可愛いなぁって思っただけ」


私の台詞に、凛桜は頭の上に疑問符を更に飛ばすだけだった。

その姿に、私はまた笑った。



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