桜、月夜、愛おもい。
涙が、溢れた。
全部、明菜さんのせい?
ううん、違う。
そうじゃない。
明菜さんのせいじゃない。
私は、誤解してたんだから。
明菜さんは、私を憎んでるんだと思ってたんだから。
こんなに、自分を責めてるなんて、知らなかった。
こんなに、私を思ってくれてるなんて、知らなかった。
「…っうっ…!…ひっく、うっ…ふぅっ…!」
胸が苦しい。
「…奈津」
凛桜が後ろから抱き締めてくれた。
すごく、あたたかかった。