俺だけのサンタガール
俺だけに
「あー、かおー。
雪降ってるよー」
部活が終わった三年の冬。なにもなくなった俺達は、教室で時間を潰していた。
ていうか、終わっていない課題をかたしていただけだけど。
俺の名前は、馨(かおる)。
そして、前に座ってるのは、幼馴染みの葉瑠(はる)だ。
「雪?じゃあ今年はホワイトクリスマスになるな」
俺は、課題に目を向けたまま、葉瑠の声に耳を傾けていた。
「うわ、かおがホワイトクリスマスとか!
ロマンチストだー」
「なっ!!
うっせえ!!」
.