双子様の恋愛
ヤバイな…。




そろそろ俺も疲れてきた…。





そう思ったとき。





急に菜架が止まった。




うつ向いたまま、振り返る。





「…菜架?」

「…嫌な…話し?」

「え?」

「バイバイの…話し?」





顔をあげた菜架の目は涙目だった。





あぁー…。




俺ってホントバカ。




俺のこと、好きじゃなかったらこんな風に涙浮かべてくんねぇよな…。






「…そんなんじゃねぇよ。」

「…。」

「俺だって菜架がいなくなったらヤバイ…。」

「來堵?」

「話って言うのは…その〜…謝りたかったんだよ。」

「らら、來堵が…?」






俺どんなんだよ。




まぁ、確かに謝るってあんましねぇかも…。






「俺がガキだった。もっと菜架の気持ち考えるべきだった。なのに…ごめんな、あんな事言って…。」





これが言いたかった。




…それだけで一時間くらい走り続けるとは思わなかったけど…。






「來堵が…謝った…!!うぅ〜…。あたしこそごめんね〜…。」

「は?なにが?」





菜架なんも悪くなくねぇ?



< 142 / 425 >

この作品をシェア

pagetop