完璧男子

すれ違い

「まぁ、仕方ないよね…優枝ちゃんが帰りたくないなら…」

「…賛成はできないけど…体調が悪くなったらすぐに言ってね?」


 夕菜ちゃんと歩夢君が言ってくれた。


「ありがとぉー…」



 私はそのまま保健室を出て教室に向かった。


「あ、私…体育館履き持ってくるね!! 優枝ちゃん、2階に上がってまた1階に下りるの辛いでしょっ?」


「夕菜ちゃん…ありがと」



 壁を両手で持ちながら返事をする。



「じゃあ…俺は…優枝ちゃん支えるね? 掴まっていいよ?」


 スッと腕をだしてくれた歩夢君。




 遠慮なく、腕につかまる。





 もうぞろぞろと体育館に移動を始めてる。



「蓮にはばれたくないんでしょ?」

「うん…」

「あ…蓮来たから…ちょっとこっちに移動しよ?」



 階段を下りてくる蓮の横をそっと通り過ぎて階段の隅による。



「歩夢君…ちょっとしゃがんでもいい?」

「気分悪い? 座っていいよ?」



 ゆっくりと壁にもたれながら座る。



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