完璧男子
「優枝? 入るぞ?」



 服を着替えて朝ご飯を食べ終わると蓮が私の部屋をノックした。



「どーぞ」



 声をかけるといつもの蓮が入ってきてベッドに座った。



「怖い?」


 眉を下げて私のほうを見る。



「そりゃ…怖い」

「理事長も分かってるとは思うけど…一応…絶対同じクラスにならないようにしておくように頼んできたから…」




 …このままじゃいけないのも分かってる。




 考えれば考えるほど不安は募って行くだけ。



 私はベッドに座ってる蓮の横にそっと座る。



「優枝…」

「なんで私たちってさ…いつも何かの事件に巻き込まれるの?」



 今考えると蓮とゆっくり出来た時間なんてほとんどない。



 いつも何かに悩まされる気がする。



「…試されてるんじゃねぇの? 神様とか?」


 半分笑いながら蓮が答える。


「神様か…」

「俺らならこえれると思うけどな」



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