完璧男子
「俺と優枝はその笠見財閥の息子と娘。」


「はぁ? そんな見え見えな嘘を言うのはやめなさい!! 笠見財閥様に失礼よ!!」

「…晶……蓮、本気だよ…。これ以上蓮に逆らうと本当に路頭に迷っちゃう……お願いだからやめて! …友達がそんな姿になって行くの見たくない!!」



 お願い…。




 友達…だよね…。




 私はずっとそう思ってた…。




 ううん…思ってる。




 晶は違ったの…?




 そんな私の考えを振り払うように晶が言った。




「あんたと私、いつ友達になったの? 勝手に友達扱いしないで」

「……晶…」





 瞳から大きな雫が流れた。




「何泣いてんの? ヒロイン気取り? 冗談じゃないわ!! 笠見財閥様のご令嬢があんたなわけないじゃないの!!」


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