ピュアハート 2
「何で逃げるんだよ?」
「に…逃げてなんかないよ。」
こいつ、すっとぼけるつもりだな…。よーし、こうなったら。
マコの首に腕を回して、顎を掴んでこっちを向かせた。
「ほれ、言ってみ。」
「う…。」
目を泳がせて真っ直ぐ俺を見ない。言うまで離してやるもんか。
しばらくすると観念したように、目に涙を浮かべて俺を見る。
そして、ポロッと涙を溢した。
「どうしたんだよ。」
なるべく優しく聞いてみた。