答えを導く少女
「ナナミさんは本を読むの。
例えば、絵本とか、小説とか」







「うん、私は絵本が大好き」








「小説は読まないの」









「読めない字があって読めない」












森下先生は机に置いてある本を持った。









その表紙を私に見せた。









「ナナミさん、私はこの本の内容がわかるか」







「わからない」










森下先生は本を私に渡した。













「私が本のタイトルを言うから、それから見えることを言ってくれ。
いいね」











私は頷いた。













「タイトル名は『組織関係の築きかた』だ」










私の頭には想像ができなかった。












「先生。わからない」












「…困ったね」









森下先生はまた、考え始めた。













「一度検査をしてもいい。
大丈夫。痛いことはしないから」













私は引き受けた。









両親を診察室に呼び、事情を話した。









両親も診察の許可をした。












私は両親が見ている中、何か所も検査させられた。















検査の結果から私が想像しているときに脳が活発に動いていることが判明した。













検査の量は一日では終わらないため、しばらく入院することになった。お母さんと一緒に病院で過ごした。















二日間病院に泊った。
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