-Many mind-

目を逸らしたまま、
独り言のようにあたしは呟いた。


『シイナ フミ?わかった。』


『・・・川瀬だっけ?』


『お、覚えてくれたんだ。』


『私 人の名前覚えんの得意なんだ。
 ・・・私の名前知ってどうすんの?』


純粋に疑問だった。


私の名前を知って何するの?


遊ぶの?
話すの?

もし仮に学校で顔を合わしたとしても
クラスで浮いてる私を見て
関わりたくないと思うのなんて
目に見えてる。




『お前、今日から俺の友達だから』



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