the Twin


昇降口から出ると、冷たい風が私の肌を刺激する。


「………寒…」


私はそれだけ言ってマフラーに顔をうずめる。


歩いて家に帰る。
これも普段と変わらない。


でも今日は、
いつもと違う道を通って帰りたい。
そんな気分だった。


この時、いつも通りの道で帰っていたら、こんな事にはならなかったのに。


< 4 / 138 >

この作品をシェア

pagetop