空を散歩する


「レイラさんっ!」


駆け出したわたしは、グッタリしているレイラを助け起こす。


「とにかく逃げろ!」


神木先輩が携帯をフリフリ、巨大ラミーアの気を逸らすが、黄色い妖しい目が獲物をマークし、キラリと光る。


ラミーアが咆哮を上げると、激しく地面が揺れ、


「あ、ダメ!」


わたしは転倒した先輩にではなく、その間にゆらゆらと舞う、


幼いファーガルに言った。


まだ卵から出たばかりで、うまく飛べていない。


ノミvsマンモス。


敵うはずがない!


「やめて!」


ラミーアの大口が、ファーガルと先輩を飲み込もうと襲いかかる!


しかし!


ファーガルのおちょぼ口が金色に光ったかと思うと、


ブゥワーッ‼


光は瞬く間に大きくなる!





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