大切以上。


静かに流れる時間。

好きだ。この時間。


「…領」

「ん…?」

「頑張れって…言って」

「……」

「あたし、もっと…頑張らなきゃ…」

「萌」

「幸せに…ならなきゃね…」

「萌」

「……?」

「俺がいるから、大丈夫だ。
絶対に、幸せになれる。
俺が萌を守るよ。
だから…
  一緒に、歩いてこう」


気づいたらそう、口にしていた。

萌は少し驚いた顔をして、それから微笑んで、目を閉じた。


< 26 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop