先生に囚われて
「……瀧川さんの娘とは、やってねえから」


「……っ」


私に覆いかぶさるりぃ君の顔はとても真剣だった。

ああ、やっぱり気づかれていた。

この人に分からないことはないんじゃないかと思うくらい、私の気持ちも考えも、全て察して。

そして、こうして教えてくれる。


「今までの俺の行動を歌は見てるから信用ねえかもしれないけど、あの人とはやってない」

「……りぃ、くん」

「どんな相手とも深く関わらないようにしてたけど、それでもたまに俺を好きになったと急にしつこくなるやつもいた。だから、仕事関係の人とは絶対にやらねえ」


頬を軽くなぞられて、りぃ君との距離がさらに縮まる。


「今までの俺の行いが、お前をこうして不安にさせることがこれからもないとは言えねえ」

「……うん」

「けど、俺の気持ちは絶対に変わらねえ」

「りぃ君……っ」

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