また、恋する
とりあえずもう一回寝ようかな。
布団に潜り混んで、この訳の分からない状況とそれをも上回る二日酔いに頭が冴えないあたしは気付けば眠ってしまっていた。
そして、また目を覚ましたあたしは驚愕の事実を知る事になる。
────……
「お姉ちゃーん!あの黒いバッグ貸してー」
バタンと扉が開くと同時にテンションの高い声を上げて顔を出したのは妹の結衣。
「…うう」
相変わらず二日酔いの頭にその声は凶器過ぎる。軽く手を挙げて合図したら、結衣は呆れたように「いい歳こいて」と呟いた。