狐に嫁入り!?


ヤマジが帰ると、ウタクはすぐに家来達を集めて屋敷の修復にあたらせた。


結局ヤマジはお礼を言い、皐月さんを咎めてくれはしたものの……屋敷は修復せずに帰って行ったのだ。


「皐月、狸に修復料として酒を請求してやれ。生温い量にするなよ」

「かしこまりました。狸の酒、全て頂くように致します」


ウタクの落ち着いた声が、怒りを内に秘めていそうで余計に怖い。

皐月さんも動じることなく、承知しちゃったし。


きっと請求書を見たナライとヤマジは顔を真っ青にすることだろう。


これで本当に狐と狸の関係にヒビが入らないか心配だけど……

でもずっと、こうしてやってきたんだろうから、私が心配することじゃないよね。

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