命の花
『うわあー! 助けてくれー』

『死ぬ、死ぬ、死んじゃうよーッ』

 崖下に上から落ちてきた大岩に挟まれて、身動きのできなくなった風精が二人いた。

 見過ごしてはおけないイグニスは思わず、座っていた丘の上から腰をあげ、大声で 

『今助けますからね! 雷を落としますよっ』

『うーわー、殺されるゥー。何とかしてロージリール! このままじゃ感電死しちゃうよ』
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