命の花
 他の風精がそろって頷いた。

『新しい神様が優しいひとだったら、とりっこだったけど、これじゃ、ロージリール並じゃないと、とてもついて行けないね』

『おれさま並みってなんだ、おれさま並みって』

『さあ、お祈りの時間だよ。目をつぶって』

 不吉な合図と一緒に群雲が立ち上り、雷が、

 ピシャアアァアア!
 
 大岩は割れた。

 まっぷたつに。
 
そんな必要がどこにあったというのか、地層の断面まできれいに見える。
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