ラブファイター


思わず、彼の顔に見惚れてしまう。


「はい」

その言葉を聞いて、ハッとする。


あたしに傘を差し出す彼。

「あっ、ありがとう」

慌てて受け取る。


あっ!
でも、あたしがこの傘持っていったら、彼の傘がなくなっちゃう。


「や、やっぱいいです。悪いし…」

そう言いながら傘を返す。

「いいよ、いいよ。俺ん家すぐそこだし」

大きなマンションを指差しながら笑う。

す、すご!!
すごい綺麗なマンション。


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