世界の果てに - 百年の光 -

飛び起きたオレンジの髪の少年は、自分を起こした張本人をキッと睨む。


「なっにすんだバカ!」


「あはは起きた」


「起きたじゃねぇ!そりゃ起きるわ!」


ぎゃんぎゃんと噛み付く少年に、彼は暢気に返事を返す。


そして思い出したかのように、あたしを見た。


「…あ、」


ポカンと口を開けているあたしに、彼は"おいで"と言うように手招きをする。


「もういいよ、動いて」


「は!?お前誰に―――…」


オレンジの髪の少年は、琥珀色の瞳をあたしに向けると、口をつぐんだ。


その瞳に睨まれたような気がして、あたしは立ち竦む。


「…おいアスティ、誰だあいつは」


あたしから視線を逸らさずに、噛みつくようにそう言うと、アスティと呼ばれた彼は一拍置いて答えた。


「…うーんと…、拾った?」


「拾ったぁ!?てか何で疑問系なんだよ!」


あたしはどうしたらいいのか分からず、目の前の二人を見ていた。

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