萌恋!




「そういえば天気悪かったんだったな。」





青沢もそれに気づくと、急に立ち止まった。





え……まさか、屋上に行けないとかはないよね?





やだ……やっと青沢と2人っきりになれたのに!





キーンコーンカーンコーン





授業の時間を知らせるチャイムが鳴り響いた。





「あーチャイム鳴っちまった。」



「まさか…教室に戻らない…よね?」





不安が募って我慢できなくなり青沢に聞いてみた。





「あー今から戻るくらいならサボる方が全然マシだからなー。」





よ…よかった!青沢と一緒にいられる!





再び空を見てみると、雨も雷も風も止むことはなく、むしろ台風のような状況だ。





「でもこれからどうするの?」



「廊下にいたんじゃ先公に見つかるだろうしな……そしたらめんどくせぇし……。」





考えてる青沢もカッコイイ♪





密かにそう思いながら顔を見てると、青沢が急に手を叩いた。





「ここから抜け出すか。」



「えっ?!」





まさかの思いつきで思わず声を漏らしてしまった。





「嫌ならいいけど。」



「嫌じゃない!一緒に行くっ!」





即答したのにも関わらず、青沢が私を置いて歩き始める。





「ちょ…待って!」





急いで青沢を追いかけた。





< 80 / 84 >

この作品をシェア

pagetop