王子様じゃナイト!
「鈴堂さん、入ってきてください」

「!はいぃ!」

急にドアから顔を出した先生にビックリして、大きな声で返事を返す。


ドアをくぐると、好奇と疑問がこもった視線を全身にあびせかけられた。

「鈴堂琴子、です……よっ、よろしくお願いします…」

下を向いたまま自己紹介をする。まばらが拍手が聞こえたので少しホッとした。

「えーっと…じゃあアサギの隣が開いてるからそこに座って」

アサギ、という名前が出た瞬間、周りがざわつきはじめた。

え、アサギくんって誰?なにかあるの?


下を向いたままアサギくんの隣に座った。

当のアサギくんは机に突っ伏したままだ。
< 9 / 24 >

この作品をシェア

pagetop