伝えたくて…

どうしても

(亜依夏 目線)

一人で歩く
この坂道は苦痛だった。

昔、優と歩いた
この道…


優…楽しくやってるかな…

優はアタシと違って

すぐに彼女ができたんだよね。


幸せに…
決まってる。


アタシは…







「亜依夏ー!」



えっ…

亜依…斗?

どうして?
どうして
好きでもないアタシを
追いかけて来たの?



「亜依夏!よく聞いて。」

「へっ…?」

「友達でいたいなんて嘘や」







やっぱり…
やっぱりアタシ…
友達以下だったんだ…

亜依斗にとって
なんてことない


存在だったんだ…




「亜依斗、そんな事言うために来たの?」

「違うって!!俺は…」

「アンタなんか友達でも何でもない存在だったって言いに来たんでしょ?」









それから、私の手を掴もうとした
亜依斗の手を振り払って

走った。


やっぱりアタシの居場所なんか無いんだ…








< 26 / 38 >

この作品をシェア

pagetop