honey blood
その日は特になにもなく、平和な1日だった。



家に帰って蜜に話すと、こっちもまた興味なさげな様子。



さすが蜜…。



「甘党らしいから気をつけろよ」

「契約したしピアスしてるし。あたしに手を出すバカなんかいるわけないでしょ」

「契約はおまえ自身の問題だから相手は簡単に噛みつけんだよ」

「そうなの?」

「ピアスだって強力なヤツは天音に捨てられたから威力弱いし」

「心配しすぎだって。それよりヨーグルト食お~」



脳天気なバカ蜜が次の日見事に尚のエサになった。



それは体育の時間で、急に感じた蜜の血の匂い。



体育館から出て裏へ回ると噛みつかれてる蜜がいた。



咄嗟に発動した力はコントロールができなくて、蜜ごと吹っ飛ばしてしまい…。



宙に浮いた蜜は一応守ったけどすでに眠らされていた。



「なに…すんの?」

「俺の妻に噛みつくとは死ぬ覚悟くらいできてんだろうな?」

「そうだったんだ、ごめん。甘すぎて耐えられなくなっちゃった。死んでない?」



えっ…?



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