明日も、キミに恋をする。
大輔くんは今度は、私のノートの端っこになにか書く。




“ゆう 遊びたい”
 


男の子っぽい字でそう書かれてる。

私はその下に返事を書く。




“宿題終わったのかな?





読んだ大輔くんは、少し固まってからまた私のノートに書き込む。




“‥‥( ̄○ ̄;)”





「ぷっ…」


ヘタクソな顔文字に堪えきれず吹いて大輔くんを見ると、大輔くんも声を押し殺して笑ってる。



こんなやり取りが嬉しい。






“ゆう すきやで”

“私もだよ”

“ゆう キスしたい”






私は真っ赤になって隣に座る大輔くんの肩をパンチする。

大輔くんは笑う。





“でもおれ じしゅくちゅーやねん”

“自粛中?どうして?”

“先生言ってたやろ!きよく正しく!”





また笑い合う。





“それにおれ ゆう大事にしたいから”

“ありがとう”

“どーいたしまして”






その後も私たちは数回、図書室で会ったけど、大輔くんは夏休みが終わるまで自粛を守り続けた。



夏休みが終わる頃には、私のノートのすみっこはどのページも落書きでいっぱいになっていた。




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