明日も、キミに恋をする。
「あ……誘ってもらったけど私は行かないんだ。私、応援団じゃないし…」


「そんなん関係ないって。彼女やねんから大輔の横にひっついてたらええやん」


「そ、そんなわけには……」


「俺も行くし気まずくなったらその辺フォローもできるで?行かん?」





犬山くんはやけに積極的に誘ってくれる。

どうしてそこまで言うんだろう?





「ありがとう。でも…やっぱり私はやめとくよ。打ち上げとかそういう雰囲気、ほんとに苦手だし…」




なるべく犬山くんの気を害さないように遠慮がちに断ると、犬山くんは首をかしげる。




「…せやけど大輔これからしばらくモテるんじゃね?しっかり彼女アピールしとかな、また自分がツラくなんで」

「え?」

「まぁアピールとか内田さんそういうん苦手そうやけど」



犬山くんはフッと笑う。



「まぁええか。ほな、またな」




犬山くんは応援団の元へ走り去っていく。


この時、私が犬山くんの言葉をもっと深く受け止めていれば、誰も泣かずに済んだのかな。

< 284 / 436 >

この作品をシェア

pagetop