明日も、キミに恋をする。
「優の天然なとこっておじさん似やねんな」

「私、別に天然じゃないよ」

「ははは」





優のポニーテールが俺の頬に触ってこしょばい。





優の小さな耳、白い首筋。


男の俺に比べて、体のどこもかしこもが細くて小さい。



しかも感動するほど、全部やわらかい。




俺は優を後ろから抱き締めながら

優の指輪を触る。




「優、めっちゃ似合ってるで」



優の耳元で言うと、優の肩がピクッとなる。

優の白い耳がみるみる赤く染まる。





「どうしたん?」

「こ、こしょばい……」

「え?これが?」



俺が優の耳に唇をあてて言うと

優の体がびくんと大きく跳ねる。



「や、やめて……」




モジモジしてる優。

優の反応に、俺の心になにかが芽生える。




「優…めっちゃ可愛いで」



俺はわざと、もう一度耳元に唇をつけて囁いてみる。



「や…」

「優、好きやで」

「っ……」




優は振り返り、真っ赤になって俺を下から睨む。




「も…ダメって…言ってるのに……」





駄目って言いながら…

俺を欲しがってるようにしか見えへん…








俺はそのまま、優に口付けをする。





優の唇が、やわらかくて

頭がおかしくなりそうや。




ここは優の家やのに

誠実に挨拶したとこやのに……






俺はカラオケでのことを思い出す。




あかん…

あかん




我慢できるうちに、俺は優を抱きしめる手をぱっと離す。




「はい、終了」

「?」




いきなり離れる俺に、優はきょとんと首をかしげる。


俺は何事もないように、笑った。



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