明日も、キミに恋をする。
でもその前に、まず期末テストがある。



放課後

私と大輔くんは市立図書館の自習スペースで勉強をする。




夏休みもこうやって、ここでふたりで肩を並べて勉強したよね。


あの時はつき合ってすぐで…


ふたりとも勉強に全然集中できなくて、テストの結果がボロボロだった。



その後、勉強はなんとか持ち直したけど…


今回また、私はお泊まりが楽しみで集中できない。






私は大輔くんをちらっと見る。


大輔くんはシャーペンを指でクルクル回しながら、教科書とにらめっこしてる。




長い睫毛に縁取られた、真剣な瞳。

大輔くんの横顔、かっこいい。




大輔くんは私の視線に気付くと、微笑んで首をかしげる。





「優どうした?どっかわからん?」

「あ、ううん大丈夫だよ」




恥ずかしいな…

大輔くんは真剣に勉強、がんばってるのに。




大輔くんはニヤリと笑う。




「優、さては集中してへんな?」

「う……」

「あかんやん。しっかりせな赤点とるで」

「そ、そうだよね……」





シュンとする私に、大輔くんは笑う。




「ほな、ちょっと5分だけ休憩しよか」

「うん」

「優、手ぇだしてみ?」

「?」




私は首をかしげながら手を差し出す。


大輔くんは私の手を取ると、指と手のひらを器用にマッサージしてくれる。




「あ、すごい気持ちいい」

「せやろー」

「どこでこんなの覚えたの?」

「姉貴がなんかハンドマッサージの資格取ってるらしくて、俺よくその練習台になるから」





大輔くんてお姉さんいるんだ。


大輔くんは笑いながら
私の指を自分の指で挟んだりしてくれる。





絶妙な強さのマッサージが気持ちいいし

大輔くんとのスキンシップも嬉しい。







「はい、終わり。ほなまた頑張ろか」

「うん!大輔くんありがとう」  




大輔くんと私は笑いあって、また勉強を始めた。




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