支店長、お手やわらかに!

「さっきから何勝手なこと言ってるんだっ!
いい加減にしろっ!」

突然大きな声でアタシに言う。


「どうにかして自分の気持ちをどうにか騙そうとしてるのに…!」

さっき離したアタシの腕を再び掴んで引き寄せる。

「…ごめん…!」

そう言われたのと同時にアタシは支店長の腕の中にいた。


頭の中が真っ白で。
どきどきして。


でも。

ただ温かくて。
すごく温かくて。


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