嘘から始まる恋
「好きな人って今日泣いてたことと関係あるの?」
心配そうに私の顔を窺って来る。
私は首を横に振って小さく笑った。
「ううん…。関係ないよ。心配してくれてありがとう」
「そう…。工藤さんさえ良かったら、このまま友達でいてくれるかな?」
「…友達でいてくれるの?」
「迷惑かな?」
そんな山中くんの言葉に首を横に振ると、嬉しそうに笑って、「良かった」と言った。
家まで送ってくれた山中くんは来た道を戻って行った。
告白された日にきちんと断っとけば良かった…。
変な期待持たせてたりしてたんじゃないかな?
ごめんね…、山中くん。