嘘から始まる恋

初プレゼント




「見て、見て〜!クラゲだよ!」


繋いでいる成瀬くんの手を引っ張る。



「はしゃぎすぎ…」


「だって可愛いんだもん!」


さっきからはしゃぐ私に連れ回されてる感のある成瀬くん。


でもいっつも成瀬くんにやられっぱなしだから、今日ぐらいは振り回さないと!!



「あ、あっちにもクラゲがいる!小さくて可愛い〜」


暗闇に光るクラゲの水槽はなんだか神秘的に見える。



「クラゲって脳がないから、悩みとかないんだろうな…」


ボソッと呟きクラゲを見つめる成瀬くん。



「どうしたの?」


顔を覗き込むように見上げると、「あっち行こうか」と歩きだした。


何だか一瞬悲しそうに見えたんだけどな…。



それから水族館を一周して色々な魚やペンギンを見て回った。



< 151 / 275 >

この作品をシェア

pagetop