嘘から始まる恋
「盗み聞き?」
ガラッとドアを開けられ、私はぶんぶんと首を横に振って、何も聞いてなかった様に教室へと入った。
「おい、今の話聞いてた?」
「聞いてないよ〜…」
ははっと笑うがぎこちないのか、成瀬くんは溜め息つき、「あっそ…」と呟いた。
やっぱり聞いちゃいけない話だったのかな…。
何の話してたんだろ。
遊び…、嘘…。
「…ゲーム」
「やっぱり聞いてたじゃねぇか?」
はぅ!!
声に出てた!?
思いっ切り睨まれ、目を合わせないようにお弁当を開けた。