嘘から始まる恋
「あー…明日から迎えに来なくていいから」
「へっ?なんで!?」
隣を歩く成瀬くんに勢いよく目をやる。
「なに?俺にパシられてたいの?」
ニヤッと意地悪な微笑みが向けられる。
「いやいやいや!」
首をブンブンと横に振る。
パシりはもう十分です!
でも急にどうして?
「そんな拒否ることねぇだろ」
「…ご、ごめん」
「昼休みも帰りももういいから」
「なんで?」そう聞きたかったが言えなかった。
「分かった…」
そのままお互いに無言で、学校に着き成瀬くんと別れる。