【短編】黒い少女の物語



6歳の頃



私は39度の熱を出した



父さんは私に



「明日、幼稚園に休みの連絡をしてあげるから病院で検査して貰いなさい」



と言った








次の朝、私が目を覚ましてみると



父さんと母さんは仕事に出掛けて、弟は幼稚園に行ってしまっていた



重い身体を起こして、居間に行ってみると



テーブルの上にお金と保険証だけが置かれていた









私の初めてのお使いは[風邪薬]だった



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