冬のための夢

電車の中で

雪子は、はやる気持ちを抑えて電車に乗り込んだ。夕方時のせいか、電車の中はこみあっていた。

いつもの乗換え駅で降りた。今思うと、守は自分のこんな一瞬を見ていたのだろう。そう考えた時、雪子は不思議な気持ちになった。

それは単に嬉しいと言ったものでもない。考え様によっては、アブナイ話なのかも知れない。

もちろん、今は守に対して、そんな感情など持つはずもないのだが・・・。

そんな事を考えているうちに、乗換え電車がやって来た。
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