白の世界

放課後


「さっそく友達らしく、アドレス交換しようよ」

私にレンズを塞がれたからか、撮影を諦め、携帯を振りながらのお誘い。

「うん。あ」
「何?」
「私なんて言えばいい?」
「何を?」
「名前」

赤外線での交換を終え、アドレス帳を確認する。

河谷白夜

太字で表示されている彼の名前。

彼をフった事は、何故か心に残らなかった。彼が告白後も変わらず接してくれたからだろうか。

という、一大事が起こっているのにも関わらず、今は全く関係のない、自分の家族の事ばかり考えてしまっていた。それ以外の事は、考えられなくなっていた。
< 8 / 8 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop