KY☆ヒーロー(更新休止中)

その異様な雰囲気に、思わず久朗の首根っこを放す豪。

久朗はその隙に、床を這うようにして豪から離れた。


ツカツカと豪の前までやってきた洋介は、人差し指で彼を指差し、


「暴力! よくない!」

「……。はぁ? お前、誰に口聞いてんだ?」


ガンッと近くの机を蹴飛ばし、凄む豪に洋介は怯んだ様子も見せず、続ける。


「僕は……廊下から君の悪行を一部始終見ていた訳だが、その彼の態度が気に食わないからと、力を誇示するかのような横暴、黙って見過ごすのは良心の呵責に苛まれ、従ってここにいる、暴力というものは時として――」

「……」

「……」

シンッと静まり返る教室に洋介の声だけが響く。

豪は久朗の方を見て、コイツ、お前のダチ? と手振りでジェスチャー。

それに対して、久朗は首を振る。

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