それでも君を、護りたい。
「えっ?」

 話が理解できなくて、勢いよく顔を上げる。いきなりすぎる話に、頭が追いつかない。

「だから、今日俺の家で祝ってやるっつってんの!」


「はぁ!?」
「えぇ〜!? ちょっと杏樹、面白いことになってんじゃん!」

「ていうか、決定な。というわけで今日の夜家に来いよ」
「うわ、急展開じゃん。強引にせまる幼なじみ。だけど生徒と教師という隔てられた枠の中、禁断の恋が動き出しちゃうて的な!」


「莉子! 茶々入れないでよ! マンガの見すぎ!」



 私まだ良いよなんて言ってないのに! 何でそうやって勝手に話を進めるわけ!?

「勝手に決めないでよ!」

「だって俺、明日当直だから家に帰らないし。今日しか祝えないなーって思ったんだけど……」
「でも、私は……」
「今年は特に大事な誕生日だろ? めでたい日に女の子が独りきりで過ごすなんて悲しいじゃねーか」
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