好きだなんて言えない。


ふいに日向君の手が手首から離され、今度は頬に触れた。

(―――っ!?)

「ちょ…日向君、な、な…っ」

「―――泣きそうな顔、してる」


顔を見つめながら日向君が呟くように言った。





「――え…?」

「何かあった?」


「………」

固まる私の頬を
日向君の指がゆっくりと撫でる。


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