Natural
しばらくすると毅が帰ってきた。

りんごが吠えたので外を見ると毅がりんごにジャーキーを与えていた。

美紗子も外に出て、

美『一緒に散歩行こっ』

と言うと毅はおう。と言ってりんごの鎖を外して手に持った。

前、一緒に歩いた川辺を手を繋いで歩いていると美紗子が

美『久しぶりなんだよね、この道歩くのも。信じられない。数日前も歩いた気がするけど・・』

と言った。

毅『美紗子ちゃんの最後の記憶の次の日に俺ら、ここで付き合うって決めたんだよ。』

そう言うと美紗子は驚いたがなんとなくモヤモヤ感が出始めた。

美『そうなんだ!ここで・・そう言えば・・ススキがあったような・・あー思い出せない!!』

そう言って足をバタバタさせながら歩いた。

毅『いいじゃん、思い出さなくたって。今また一緒にいるんだから。』

そう言って手をぶんぶん振りながら歩いた。

その時、また美紗子の中がモヤモヤした。

”この感じ、デジャヴ!?なんか覚えがあるような・・”

でも深く考えずにまた2人は川辺をずっと歩いた。

木々はまだ芽も出さずに寒そうにたたずんでいた。

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