クラウンリバー
仮面舞踏会
何故ここにいない…。
赤い門…。薔薇のエンブレム前にて待っている。
待ちぼうけている…。俺様を待たせるとはいい度胸だ。





イライラ…。
イライラ…。






羽音が聞こえた。





鷲が飛んでくる。





足についた紙をとる。





「…。」





「ダンスパーティやっちゃいます!メガネちゃんはおめかししてるからよろしくね!お姫様迎えにダンスホールでねん!byルイ」






ぐしゃ!!
「留衣…。お姫様だと?!」






(想像中…。)






「親指姫…。」






赤い顔で走り出す帝王がいた。





自分も正装するために。



*******





「はれ?」





豪華な装飾のあるキラキラした部屋…。




大きなデコルテの素敵な大鏡の前に…。





「誰?」





オレンジとピンクの夕暮れのドレス。花びらみたいでかわいい。





「誰?!のわ!」





ベッドから落ちる。




「誰かいませんか?」




視力0.1…。
見えません!





近くのものは見えるけど…。





「めがね!めがねは?」




つい頭を探してしまう…。なんて古典的な。





しかし頭にあったのは小さなティアラ。





カタン!





「誰?あの…。」





見えないぼんやりしか。どうしよう…。





「ドレス着たことなくてあのそのいつ着たかわからなくて…。いやえっと…。」





わー私何を言って!どうしようとにかくこの場所はどこ?





「こっちに。」





男の人!?





「あのえっと私今目が悪くて。」





「手を。」





そのまま起こしてくれた。





「名前は?」






「かえで…。です。」





「カエデ…。僕はハジメ。」





「ハジメさん。ありがとう。」





急に立ち止まる。


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