光の子





人生の濁流だろうが激流だろうが、
しっかり立ってしのぎを削れる、そんな男になりたいのに。


流れに飲まれて広香にすがりつくような自分なら、
広香の傍にはいられない。



「矢楚、最近、お前ケガ多すぎない?」



急に知也に聞かれて、矢楚はどきりとする。



知也は、矢楚の顔のケガをまじまじと見て言った。



「それ、プレーでできるケガじゃないだろ」



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