【長編】FOUR SEASONS
Spring 慟哭
※ご注意※
この章には暴力(リンチ)シーンがあります。
痛いのが苦手な方や小学生の方はご注意ください。
自己判断にてお願いいたします。
by柊花

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校舎に聞いたことのある声が響き渡った。

その声が失いかけたあたしの意識を呼び戻してくれた。

「せ・・・んぱ・・・ぃ・・・・・・?」

沖崎先輩の声が聞こえた気がした。夢だったのだろうか?

「優華を俺のところへ無事に連れて来い。今すぐにだ」

放送がそう言って切れる頃、自分がわずかに意識を飛ばしていた事にようやく気づく。
あたしを傷つけた2年の先輩たちはもうそこにはいなかった。
体をゆっくりと起こすとあちこちに痛みが走る。
途中までは覚えているが、最後の部分は、はっきりと覚えていない。

とりあえず、傷の手当をしなくては…。

痛む身体を引きずりフラフラと立ち上がると保健室のある北棟に向かって歩き出す。

腫れているのか視界が狭い。

頬を強く叩かれ、引きずられ、殴られたことをぼんやりと思い出す。

痛かった事と熱かった事が夢だったかのようだ。



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