オレンジ色の校舎





「笑うなよー、浅井」



「ご…ごめんごめんっ。なんだかおかしくって…」



「ー…っ、このやろーっ」



そう言った瀬川くんが、あたしの頭をコツンと小突いた。あたしの頬は一気に真っ赤っか。



う…うわぁ。あ…わわわわわわ。頭から頬へ、頬から体全体へ熱が伝わっていく。



「急に大人しくなって…変な浅井だなっ」



大人しくなっちゃうに決まってるじゃん。瀬川くんは気づいてないけど、あたしの鼓動は超ドキドキいってるんだよ。



「せ…瀬川くんのせいだよ」



「……へ?俺?」



はっ!!今あたし口に出してた?ひぃっ。



「ごごご、ごめんなさいっ。今のは…」



「ごめんな、浅井。そんなに頭を小突いたのが痛かったなんて…」



……へ?それ、勘違いだよ瀬川くんっ。違うんだってー!






< 169 / 574 >

この作品をシェア

pagetop